医療関係ニュース

目に付いた記事を適当にコピペしてます

2004-11-30

ウソつくと脳がフル回転…米チーム、MRIで解析

【ワシントン=笹沢教一】うそをついている時の方が、本当のことを話している時より多くの脳の部分を使用していることが、米テンプル大医学部などの研究でわかった。

 うそをついている時に活性化している脳の部分の中には、行動の動機付けや感情に伴う変化を支配している重要部分が含まれ、うそをつくという人間の特徴的な行動の謎を解く重要な成果として注目される。29日にシカゴで開かれた北米放射線学会で発表された。

 研究チームは、模造銃を撃たせた上で「撃っていない」とうそをつくようあらかじめ指示された6人の被験者と、ありのままを話した3人の脳を、機能的MRI(磁気共鳴画像)装置で断層撮影。

 その結果、うそをついている時には、脳の前頭葉の内側にある、怒りや恐れなどのどきどき感のような感情に伴う生理変化に関係する特殊な皮質が活性化。本当のことを話している人は、別の内側部分や前頭葉、側頭葉が活性化していた。活性化した部分の数は、うそつき時に7か所、本当のことを話した時で4か所だった。うそをつく方が反応の伝達が繊細で複雑な脳の経路をたどっているという。米国では、テロリスト対策で、訓練次第で結果を欺くことができる旧来のうそ発見器(ポリグラフ)に取って代わる新しいうそ発見技術の開発に力が注がれている。
(読売新聞) - 11月30日14時43分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041130-00000005-yom-int

急性脳症で新たに2人死亡=秋田-スギヒラタケ摂取、全国で19人に

秋田県は29日、急性脳症で入院していた男女2人が今月中旬から下旬にかけて新たに死亡したと発表した。2人はいずれも発病前にスギヒラタケを食べていた。県内で届け出のあった急性脳炎の発症者は24人、うち死者は8人となった。
 全国での発症者は59人、このうち19人が死亡したことになる。 
(時事通信) - 11月30日1時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041130-00000516-jij-soci

<環境ホルモン>67物質のリスト廃止 環境省

環境省は30日、98年に選定した内分泌かく乱物質(環境ホルモン)と疑われる67物質のリストを廃止し、第三者機関に影響を評価すべき物質を随時、選んでもらう方針を決めた。来年度から実施する。同省の調査で67物質中3物質が魚類の雄を雌化させる作用を持つことが判明したが、ほ乳類への作用は確認されていない。
(毎日新聞) - 11月30日12時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041130-00000047-mai-soci

関連
環境ホルモン戦略計画SPEED'98
http://www.env.go.jp/chemi/kurohon/http1998/html/speed.html#1-5

ストレスで免疫細胞が老化=病気の子持つ母親、最大17年も-米大学調査

慢性の病気の子供を長年看護している母親は、身体的には健康でも、心理的なストレスのために、健康な子供を持つ母親より、免疫機能を担う白血球細胞の老化が早く進むことが、米カリフォルニア大学などが30日までに行った調査で分かった。ストレスが強いグループを軽いグループと比べると、9年から17年分も老化現象が進んでおり、早く死ぬ可能性が高かった。研究成果は米科学アカデミー紀要の電子版に発表される。 
(時事通信) - 11月30日9時0分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041130-00000552-jij-int

スギヒラタケ、毒性ない動物実験結果も…研究班初会合

野生のキノコ「スギヒラタケ」を食べた人の間に相次いだ急性脳症の原因究明のため、厚生労働省が設置した「急性脳症の多発事例研究班」の初会合が29日開かれ、動物実験が2件報告された。

 実験方法は異なるが、脳症患者の発生地域で採れたキノコは毒性があったが、患者報告がない地域で採れたキノコは毒性が認められないという結果が出ており、原因物質を特定する上で注目される。

 静岡大の河岸洋和教授(天然物化学)は、脳症患者が相次いだ地域から入手したスギヒラタケをすりつぶして水に溶かし、煮沸してエキスを抽出、濾過(ろか)してマウスに与えたところ、マウス3匹はすべて死亡した。濾過前のエキスを与えても、6匹中5匹が死亡した。

 一方、高崎健康福祉大の江口文陽教授(健康栄養学科)は、群馬県や長野県などから採取したスギヒラタケからエキスを抽出し、健康なマウスに投与したが、変化はなかった。また、腎機能を低下させたラットにエキスを投与したり、キノコそのものを食べさせたが、発症しなかった。群馬、長野両県は、これまで患者の発生が報告されていない。

 江口教授は「成育条件でキノコの成分が変化し、毒性の有無につながっている可能性がある」と指摘している。研究班では今後、患者の特徴をさらに調べるとともに、食品分析などの手法で、原因の解明を目指す。
(読売新聞) - 11月29日23時22分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041129-00000112-yom-soci

2004-11-29

喫煙で乳がん危険4倍に 閉経前の女性のみ影響

たばこを吸う閉経前の女性は、吸わない人に比べ乳がんの危険性が約4倍高いことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かった。国際対がん連合の専門誌に29日までに掲載された。
 受動喫煙でも危険性は上がるが、閉経後の女性ではこうした関係はみられなかった。研究班は「たばこの影響は、乳がんとかかわりの深い女性ホルモンの分泌が活発な状況下で現れやすいのではないか」としている。
 研究班は、40、50代の約2万人を10年間追跡。本人の喫煙や受動喫煙と、乳がん発症との関係を調べた。受動喫煙の有無は「喫煙者と10年以上一緒に住んだ」か「職場などで毎日1時間以上煙を吸う機会がある」場合で判断した。
 調査開始時に閉経前だった女性の場合、喫煙しているか過去に喫煙していた人の乳がん発症の危険性は、喫煙、受動喫煙ともない人に比べ3・9倍。受動喫煙のみの人でも、危険性は2・6倍に達した。
(共同通信) - 11月29日17時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041129-00000132-kyodo-soci

スギヒラタケに毒性、静岡大教授らがマウス実験で確認

静岡大の河岸洋和教授(天然物化学)らのグループが、食べると急性脳症を引き起こす疑いのあるキノコ「スギヒラタケ」に毒性があることを、マウスを使った実験で突き止めた。29日に開かれる厚生労働省の「急性脳症の多発事例研究班」の第1回会合で報告する。

 グループは、今年、急性脳症の発症が相次いだ甲信越地方から約30キロのスギヒラタケを入手。エキスを抽出し、水に溶かしたり熱を加えたりして、通常、人が摂取する際の10倍近い量を与えたところ、ほとんどのマウスが死ぬなどした。急性脳症との因果関係は不明確で、原因物質の特定もできていない。

 河岸教授は「これが研究のスタート。前提は腎臓の悪い人だが、健康なマウスでも多量に与えれば死ぬことがわかった。原因物質の特定には1年程度かかるだろう」と話している。
(読売新聞) - 11月29日1時55分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041128-00000316-yom-soci

食物アレルギーにワクチン 米で開発、症状が大幅軽減

【ワシントン26日共同】ピーナツや牛乳などの食物アレルギー症状をワクチンで大幅に軽減できることを、米スタンフォード大などの研究チームが犬を使った実験で26日までに確かめた。食物アレルギーは日本でも増加傾向で、死に至ることもある。有効な治療法がなく、ワクチンの人間への応用が期待される。
 同大小児科のデール・ウメツ教授らが開発したのは、ピーナツなどに含まれるアレルギーの原因成分に、加熱して無害化したリステリアという細菌を加えたワクチン。
 ピーナツ1粒で皮膚に強いアレルギー反応が出た犬4匹に注射すると、3匹は40粒近く食べても症状が出なくなり、効果は2カ月以上続いた。牛乳への反応をみた別の3匹でも下痢や嘔吐(おうと)が大幅に軽減した。人間に近い症状が再現できる犬で食物アレルギーが抑えられたのは初めてという。
(共同通信) - 11月27日9時57分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041127-00000034-kyodo-soci

<新潟中越地震>キノコ工場でボランティア重体 川口町

新潟県中越地震で被災した川口町のキノコ工場でボランティア活動をした同県妙高高原町の40代の男性消防団員が、過敏性肺炎で意識不明の重体になっていることが26日分かった。一緒に作業した4人も同じ疾患で一時入院した。県はカビを吸入したことが原因とみている。
 県県民生活課によると、男性は妙高高原町のボランティア募集に応じて9日に計15人で川口町に入り、キノコ工場で片付け作業をした。同日中に帰宅したが、13日に発熱や呼吸困難の症状が表れ、過敏性肺炎と診断されて17日に入院した。
 男性以外の14人のうち、11人が同様の症状を訴え、うち4人が過敏性肺炎と診断され入院。18日までに全員が退院した。作業では、15人全員がマスクを着用していたとみられる。
 過敏性肺炎はカビや細菌を含んだほこりを吸い込み、気管支がアレルギー反応を起こす病気。県健康対策課は「ほこりの多い場所では、長時間の作業を避けてほしい」と呼びかけている。【鳴海崇】
(毎日新聞) - 11月26日20時47分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041126-00000105-mai-soci

豚の内臓食べ、6人E型肝炎1人死亡…北海道北見

北海道北見市内の焼き肉店で今年8月、豚レバーなどを食べた6人がE型肝炎ウイルスに集団感染し、うち1人が劇症肝炎で死亡していたことが、厚生労働省などの調べで27日わかった。

 1人が感染を知らずに献血し、輸血感染も引き起こしていた。同ウイルスは生焼けの肉に残りやすいが、野生動物の肉でなく、一般に流通する食品が原因とみられるE型肝炎の集団感染は初めて。事態を重く見た同省と北海道庁は、食品衛生法などに基づき、来店客の健康調査や保管中の肉の分析などに乗り出した。

 厚労省などによると、6人は8月中旬、お盆で久々に集まった親類同士の計13人で焼き肉店を訪れ、牛肉や鶏肉などのほか、豚のレバーやホルモン焼きといった内臓肉を食べた。

 このうち60歳代の男性が9月下旬になって劇症肝炎を発症し、同市内の病院に入院。男性の血液からE型肝炎ウイルスが検出され、数日後に死亡した。

 一方、一緒に食事した男性の息子が献血し、それを輸血された患者が感染。報告を受けた厚労省が専門家と協力して、12人の血液を調べた結果、息子からウイルスの遺伝子が見つかったほか、感染後しばらくの間だけ体内に現れる特有の免疫物質(抗体)も、息子など5人から検出された。

 E型肝炎は潜伏期間が平均6週間もあり、感染源の食品を突き止めるのが極めて難しい。しかし、聞き取り調査の結果、感染した6人のほとんどが豚レバーと豚ホルモン焼きの両方を食べていた一方、感染しなかった7人はどちらにも手をつけなかったことが判明。同店での焼き肉は、この親類同士が一緒に食べた唯一の食事だったことから、同省は豚の内臓肉が感染源とほぼ断定した。

 厚労省と道庁によると、同店はバイキング形式で、客が選んだ肉を自分で焼いて食べる。豚の内臓肉は、生焼けを好む客が少なくないという。今のところ、別の来店客からの感染例は報告されていないが、店員も含めた健康状態と、店の衛生管理などについて調査を進めている。

 豚は、大半が若いうちにE型肝炎に感染するが、出荷期の生後6か月までに血中のウイルスが消滅し、通常の豚肉は安全。ただ、肝臓などにはウイルスが残存するといわれ、市販の豚レバーからも検出が報告されている。同省は生食を控えるよう呼びかけている。
(読売新聞) - 11月28日3時8分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041128-00000001-yom-soci

2004-11-27

ウイルスですい臓がん治療 世界初の臨床試験を申請

名古屋大病院の中尾昭公教授は26日、ヘルペスウイルスを使ったすい臓がん治療の臨床試験を同大倫理委員会に申請したと発表した。
 同教授はすでに乳がん治療にヘルペスウイルスを用いる臨床試験をしているが、すい臓がんに使うのは世界初という。倫理委は29日に審議する。
 利用するウイルスは名古屋大が発見した「HF10」。口唇ヘルペスを起こすウイルスが自然変異し、毒性が弱まった株で、副作用が少ないという。
 中尾教授が2003年、同ウイルスを用いて行った乳がんでの臨床試験では、がん細胞が30-100%消滅した。
(共同通信) - 11月26日12時19分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041126-00000084-kyodo-soci

2004-11-26

「浮気の虫」は遺伝する?=女性の不倫、4割が生まれつき-英研究

【ロンドン25日時事】女性が浮気するのは遺伝子のせい-。英セントトマス病院の研究者らは25日までに、このような傾向を示す調査結果を公表した。人の性的行動と遺伝的要因を明確に結び付けたのは初めてで、結果は来月出版される医学誌ツイン・リサーチに掲載される。
 19歳から83歳の女性の双子1600組以上を対象に、過去の性的行動について聞き取り調査を実施。その結果、浮気をしたことがあるとした人のうち「遺伝的要因による」と判断されたのは41%で、これは遺伝の影響でがんなどの病気を発症する割合より高かった。 
(時事通信) - 11月26日1時2分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041125-00000801-jij-int

白血病治療新薬の候補物質 京大研究グループと日本新薬が開発

慢性骨髄性白血病に対する新しい治療薬の候補物質を、京都大医学部付属病院輸血細胞治療部の木村晋也講師、前川平教授らの研究グループが、日本新薬(京都市)と共同開発した。現在主流の薬剤で効かない患者でも治療効果が期待できるという。12月4日から米国サンディエゴで開かれる米国血液学会で発表する。
 慢性骨髄性白血病は、染色体異常が原因で異常活性のタンパク質が作られて起きるとされる。このタンパク質の活性を抑える分子標的剤イマチニブ・メシレート(商品名グリベック)の登場で、7割強の患者が治癒できるようになった。しかし、がん細胞の突然変異で薬剤耐性が生じるケースも多い。
 木村講師らは、異常活性のタンパク質をターゲットにコンピューターで設計して合成した化学物質の中から、新薬として期待できる物質を見つけた。がん細胞に対しイマチニブの10分の1以下の濃度で効き、イマチニブが効かない一部の突然変異細胞にも効果があった。マウスに移植したがん細胞でも治療効果を認め、副作用は見られなかったという。
 木村講師は「耐性患者への治療だけでなく、投与量が少なくできるので副作用の軽減も期待できる。動物実験でさらに安全性を確かめ、今後1、2年で臨床試験に入りたい」としている。
 慢性骨髄性白血病は3年ほどかけてゆっくりと病状が進み、ある時期急に悪化するのが特徴。10万人に1人の割合で発病し、日本では数1000人の患者がいるという。
(京都新聞) - 11月26日8時25分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041126-00000002-kyt-l26

1400の立体構造を解析 タンパク質で国内機関

ヒトゲノム(全遺伝情報)の解読終了後、生命科学研究の焦点の一つになっているタンパク質の立体構造の解析で、日本は5年間で3000とした目標に対し、2年あまりで1400の解析を終えたことを、文部科学省が25日、大阪市内で開いたシンポジウムで明らかにした。
 ヒトゲノム解読では、国際的な日本の貢献は6%と少なかったとの反省から、タンパク質の立体構造解析では、重要なタンパク質を1万種類とみてそのうち30%の貢献を目標にしており、文科省は「順調に進んでいる」としている。
 解析は2002年度に始まり、ことし5月末までに1399の構造を解析した。
(共同通信) - 11月25日16時27分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041125-00000133-kyodo-soci

やせた男性飲酒で危険上昇 2型糖尿病で研究班調査

食生活などがかかわる2型糖尿病に、肥満男性に比べてなりにくいとされるやせた男性でも、飲酒量が増えるにつれて発症の危険性は高まることが、厚生労働省研究班(班長・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かった。英国の糖尿病専門誌に25日までに発表した。
 研究班の野田光彦・虎の門病院内分泌代謝科部長は「やせた人には、血糖値を抑えるインスリンの分泌能力が弱い人が多い。長期の飲酒も分泌能力を下げると報告されており、両者の複合要因ではないか」と分析。「ほかの病気への影響も考慮し、日本酒に換算し1日1合程度を超える飲酒習慣には注意を」とアドバイスしている。
(共同通信) - 11月25日16時53分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041125-00000143-kyodo-soci

抗がん剤「タキソール」で副作用、6人死亡

抗がん剤「タキソール」(一般名・パクリタキセル)を投与されたがん患者10人が、消化管壊死(えし)や腸管閉そくに陥り、うち6人が死亡していたことが25日、厚生労働省の調べで分かった。

 同省では、重大な副作用の可能性があることを使用上の注意に明記するよう、輸入元のブリストル製薬(東京)に指示した。

 同省によると死亡したのは、60歳代の男性1人と50―70歳代の女性5人。直接の死因は多臓器不全などで因果関係は明確ではないが、同省で全国の医療機関に注意を呼びかけている。同剤は1997年に販売が開始され、年間の推定使用患者数は約6万人。
(読売新聞) - 11月26日0時55分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041125-00000415-yom-soci

2004-11-24

<予防接種>はしかと風疹 2回に 90カ月以内 厚労省

厚生労働省の「予防接種に関する検討会」は24日、はしか(麻疹(ましん))や風疹の予防接種を現在の1回から2回に増やす方針で合意した。大人になってからも免疫を維持し、国内から病原体を排除して散発的な流行を防ぐには、生後90カ月以内に2度の接種が必要と判断した。早ければ06年度から実施する。
(毎日新聞) - 11月24日15時4分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041124-00000045-mai-soci

<卵巣がん>初の治療ガイドライン 婦人科腫瘍学会

日本婦人科腫瘍(しゅよう)学会(植木実理事長)は24日、卵巣がんに対する初の治療ガイドラインをまとめた。手術による卵巣の全摘出と抗がん剤の併用を基本としたが、10~20代に多い卵巣がんの一種「胚(はい)細胞腫瘍」については、片側の卵巣を温存することを推薦した。病巣の拡大を見落とす恐れがあることなどから、内視鏡手術については実施しないことを求めた。
 日本人で新たに卵巣がんになる患者は、年間約6000人とされる。有効な検診方法がなく、早期発見が難しい。
 卵巣がんの9割以上を占める上皮性卵巣腫瘍については、二つある卵巣や子宮などを摘出し、抗がん剤を使用することを基本とした。抗がん剤は、プラチナ製剤のカルボプラチンとタキサン製剤のパクリタキセルの併用を「強く推薦」した。
 胚細胞腫瘍では、患者や家族へのインフォームド・コンセント(十分な説明に基づく同意)を経て、片側の卵巣などを温存する手術を「推薦」した。抗がん剤の使い方も上皮性卵巣腫瘍とは異なる。【山本建】
(毎日新聞) - 11月24日20時48分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041124-00000093-mai-soci

<米BSE>感染疑いの牛は陰性 米農務省の確認検査

【ワシントン河野俊史】米農務省は23日、簡易検査で今月18日にBSE(牛海綿状脳症)感染の疑いが浮上した牛1頭について、「確認検査の結果、陰性と判定された」と発表した。
 確認検査で「シロ」となったのは今年6月の2頭以来。米国内では昨年12月に初のBSE感染牛が発見され、6月から導入された新たな簡易選別検査でこれまでに約12万1000頭がチェックを受けている。
(毎日新聞) - 11月24日10時42分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041124-00000018-mai-bus_all

食欲物質がインスリン抑制 自治医大グループが発見

食欲を促進するホルモン「グレリン」に、インスリンの分泌を抑えて血糖値を調節する働きがあるとする研究結果を、自治医大の矢田俊彦教授、出崎克也助手(生理学)らがまとめ、23日付の米糖尿病学会誌に発表した。
 グレリンの機能低下が、肥満に関連した2型糖尿病の“予備軍”である高インスリン血症の原因になっている可能性があり、矢田教授は「予防と治療に応用が期待される」としている。
 矢田教授らが絶食させたマウスにグレリンを投与すると、インスリン濃度が低下し血糖値は上昇。グレリンを抑制する薬を投与した場合は、インスリン濃度の上昇と血糖値低下がみられ、グレリンのインスリン分泌調節機能が判明した。さらに、膵臓(すいぞう)の細胞にグレリンがあり、インスリン分泌を直接抑制していることも確認した。
(共同通信) - 11月24日0時7分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041124-00000000-kyodo-soci

2004-11-23

<スギヒラタケ>急性脳症、急増の理由は 厚労省が研究班

食用キノコのスギヒラタケを食べた腎障害の患者が相次いで急性脳症を発症した問題は、厚生労働省や日本腎臓学会などの調査で、このキノコの何らかの有害成分が原因だとの見方が強まってきた。しかし、昨年までの発症例はごくわずかで、専門家は「なぜ今年だけ問題化したのか」と首をひねる。厚労省は緊急の研究班を設置して原因解明を急ぐ一方、一般の人もスギヒラタケを食べないよう呼びかけている。【江口一、西川拓】
 人工透析を受けている新潟県北部の70代女性は9月29日朝、突然ふらついて転び、地元の病院に入院した。意識障害が進んだため、10月6日に県立新発田病院(新発田市)へ転院、急性脳症と診断された。同病院には、この女性も含めて人工透析患者5人が相次いで急性脳症で転院してきたため、病院は県に特異な事例として報告した。
 10月中旬、同県中部にも発症者が拡大した。症例を検討した下条文武新潟大教授(腎臓内科学)は同21日、県の緊急会議で「腎障害のある人はスギヒラタケを食べないよう勧告すべきだ」と強く主張した。県は同日夕、問題を初めて公表した。
 これをきっかけに、東北・北陸地方で同様の症例が次々に見つかった。厚労省のまとめでは、11月23日までに新潟や山形、秋田など9県で計59人が発症し、17人の死亡が確認されている。
 日本腎臓学会が11月上旬までに確認した52症例(うち15人死亡)を調べたところ、平均年齢は69歳で、摂取から平均8日後に発症していた。
◆熱に強い成分?
 急性脳症が広範囲に発生していることから、突然変異して毒性を持ったとする見方や、有毒物質の付着説には専門家は否定的だ。家族内で複数の発症例がないため、感染症の可能性も低い。一方、スギヒラタケを全く食べなかったことが確実な発症者はいない。これらの事実から、スギヒラタケに含まれる何らかの成分が、腎障害を持つ人に有害に作用したとの見方が有力だ。
 同学会が新潟県などで透析患者522人に聞き取り調査をしたところ、290人がスギヒラタケを食べていた。このうち14人(4.8%)が脳症を発症した。これは統計的にスギヒラタケ摂取と脳症の間に相関があることを示しているという。
 同学会理事長の下条教授は、スギヒラタケを炒め物やみそ汁にして食べた後に発症した例が多いことから、「熱に強い成分が原因だろう」とみる。「腎機能が正常な人なら体外に排出される物質が、腎障害の患者では体内に残り、中枢神経に悪影響を及ぼした」と推測する。
◆なぜ今年激増?
 なぜ今年、発症者が激増したか理由は不明だ。
 キノコに詳しい金沢大の太田富久教授(生薬学・天然物化学)は「スギヒラタケは香りが強く、煮ると泡がたくさん出る。多くの物質が含まれていそうだが、日常的に食べるキノコなので、成分について研究されていなかった」と指摘する。
 新潟県森林研究所の松本則行研究員によると、今年は猛暑や多雨の影響で生育が早く、住民が採り始める解禁日には例年より大きく育っていた。「変なにおいがした」という住民もおり、生育環境の変化で、成分が変化した可能性がある。今年は豊作で、発症者の中には「例年よりたくさん食べた」と証言する人もいる。
◆原因解明へ動物実験
 脳症の原因物質や作用機構の解明に向けて、新潟大は腎不全のラットを使った実験を始めた。実際に発症患者から提供されたスギヒラタケを食べさせる。下条教授は「ラットが人間と同様の神経症状を起こすかどうかは分からない。原因物質特定には、時間がかかるかもしれない」と話す。
 厚労省も研究班設置を決めた。国立医薬品食品衛生研究所を中心に、スギヒラタケの成分分析などを進めている。「来秋に同じ事態が起こらないよう、今年度中には原因を突き止めたい」という。秋田県も独自に研究チームを作って、原因究明に乗り出した。
(毎日新聞) - 11月23日19時10分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041123-00000035-mai-soci

野生イノシシからE型肝炎ウイルス

厚生労働省研究班が、兵庫県など4県で捕獲したイノシシを調べたところ、肝臓などからE型肝炎ウイルスの遺伝子が検出された。

 遺伝子は型が、国内のE型肝炎患者から検出されたものとよく似ており、イノシシから人間に感染している可能性を強く示唆する結果となっている。厚労省は「ウイルスは加熱すれば死ぬ。よく調理して食べてほしい」と呼びかけている。

 分析したのは国立感染症研究所の宮村達男ウイルス第2部長と、東芝病院の三代俊治研究部長を班長とする2つの研究班。両研究班は昨年11月から今年4月にかけ、長野、愛知、和歌山、兵庫、長崎県で85頭の野生イノシシを捕獲。

 肝臓と血液を調べたところ、8頭(兵庫3、長崎3、愛知1、和歌山1)からE型肝炎ウイルスの遺伝子が検出された。このうち愛知、和歌山、兵庫の遺伝子は国内の患者から見つかったウイルスの遺伝子型とほぼ一致した。

 E型肝炎は昨年、長崎や鳥取で複数の感染患者が発生。いずれも患者がイノシシの肉や肝臓を食べており、これが原因と強く疑われたが、決定的な証拠は見つかっていない。イノシシの血液からウイルス遺伝子が見つかったことで三代部長は「感染するウイルスが肉にも含まれることがほぼ裏付けられた」としている。

 厚労省食品安全部は「野生イノシシの肉には、E型肝炎ウイルスだけでなく、ほかの病原体や寄生虫も含まれている可能性が高い。生や、生焼けを食べるのは避けて」としている。

 E型肝炎ウイルスに感染すると約6週間後、発熱や腹痛、黄だんなどの症状が出る。大半は安静にしていれば治るが、まれに劇症肝炎になる。発症者の死亡率は1―2%とされる。
(読売新聞) - 11月23日14時47分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041123-00000007-yom-soci

脳腫瘍を成長させるガン幹細胞を特定

研究者たちが、脳腫瘍を成長させるガン幹細胞を特定することに成功した。

 これらのガン幹細胞を消滅させる方法を調べることによって、さまざまなガンに対する数多くの新たな治療法が生まれるだろうと、この研究を成功させた科学者たちは述べている。この研究成果は、『 http://www.nature.com/nature/ ネイチャー』誌の11月18日号に掲載されている。

 科学者たちはこれまでに、乳ガンや http://www.wired.com/news/medtech/0,1286,64549,00.html 白血病におけるガン幹細胞は特定できていた。しかし、乳ガン以外の固形腫瘍におけるガン幹細胞の証拠となるものは発見できていなかった。

 「今回の研究で、他の細胞のガンにおいても幹細胞が重要だということがわかった」と、 http://www.sickkids.on.ca/ ホスピタル・フォー・シック・チルドレン病院(カナダ、トロント)で発生生物学研究に携わるピーター・ダークス博士(神経外科)は述べた。「乳ガンや白血病だけのことではない」

  http://www.cancer.ca/ccs/internet/niw_splash/0%2C%2C3172%2C00.html カナダ・ガン協会の資金援助を得て実施された今回の研究は、脳腫瘍の細胞をマウスに注射するという形で行なわれた。その結果、注射した細胞がマウスの体内で新たな脳腫瘍を発生させ、さらにその成長を促進していることがわかった。脳腫瘍は人間でも非常に致死率が高く、広がるのが速いガンの1つだ。

 「ガン幹細胞の特定は、こういった恐ろしい病気との戦いにおける大きな前進だ。腫瘍が成長するには自己複製が不可欠なので、これらの細胞を標的とする薬剤によって効果的な治療が可能になるだろう」と、ミシガン大学医学部(ミシガン州アナーバー)の http://www.cancer.med.umich.edu/clinic/lymphomastaff.htm マイケル・クラーク教授(内科学、細胞・発生生物学)は述べた。クラーク教授の解説もネイチャー誌に掲載されている。

 今回の研究では、CD133という細胞マーカーを発現している100個の腫瘍細胞を移植したところ、マウスに新しく腫瘍が発生した。一方、CD133を発現していない腫瘍細胞を何万個もマウスに注射したが、腫瘍は発生しなかった。

 研究の最終目標は、腫瘍を成長させるたった1つの幹細胞を見つけることだ。スタンフォード大学の http://cmgm.stanford.edu/devbio/FAC%20RES%20AND%20PUB/WEISSMAN/weissmansum.htm アービング・ワイスマン教授(発生生物学)は、白血病においてこの細胞を見つけ出している。ある1つの細胞が腫瘍の成長を促進するのであれば、腫瘍の成長を止めるためにはその細胞を標的にすればいい。

 ガンの腫瘍は、はじめのうちは化学療法や放射線療法で消えるが、時間がたってから再発することが多い。研究者たちは現在、腫瘍再発の原因は幹細胞にあると見ている。薬によってこの腫瘍の幹細胞を消滅させることができれば、腫瘍は再発する手段を失うのではないか、とダークス医師は述べている。

 ダークス医師によると、腫瘍の全細胞におけるガン幹細胞の割合は非常に少ない(乳ガンで2~5%)ため、研究時間の約95%は見当違いの細胞の研究に当てられてきた可能性があるという。

 次の研究段階は、これらのガン幹細胞がどのようにして働くかを知ることだと、ダークス医師は述べた。

 「これらの細胞の分離に成功したので、次は分子レベルでの仕組み――つまり、どんな遺伝子が発現することで他のガン細胞とは異なるものになるのか――を解明する必要がある」

[日本語版:天野美保/福岡洋一]

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(WIRED) - 11月22日17時50分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041122-00000007-wir-sci

心の病発症後ケア、企業に指導…厚労省が新指針策定へ

厚生労働省は、企業向けの「労働者の心の健康づくりのための指針(メンタルヘルス指針)」を、2000年の策定以来、初めて見直すことを決めた。

 現在の指針は、予防的なメンタルヘルスケアが中心だが、うつ病などの精神疾患になる従業員が増えているため、発症した後の企業の対処法を盛り込んで全面的に改訂する。来年度中に新指針を策定し、企業に順守を指導していく。

 厚労省は、新指針の中で、従業員がうつ病などになった時の上司や産業医の対応方法や、治療を早期に受けやすくするための職場環境整備についての具体策を提示。

 また、従業員が治療を受けるにあたってのプライバシー保護対策や、治療を終えて職場復帰した際の受け入れ態勢、再発防止に必要な職場環境などについても、具体的な方策が盛り込まれる。

 厚労省によると、うつ病などの精神疾患になったとして、昨年度、労働基準監督署に出された労災補償の請求数は438件。うち労災認定されたのは108件で、それぞれ過去最高だった。

 指針は、企業にとっての努力規定で、守らなくてもペナルティーはない。しかし、厚労省は「従業員の精神疾患の増加は、企業側にも責任がある。労使で積極的に心の健康問題に取り組んでもらいたい」(労働衛生課)としており、新指針の策定後、全国の労基署などを通じて、企業に指針を守るよう指導を強めていく。
(読売新聞) - 11月21日3時2分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041121-00000001-yom-soci

2004-11-22

東京・三宿病院の患者死亡、医師と元看護師を書類送検

東京都目黒区の国家公務員共済組合連合会「三宿病院」で2001年、入院中の女性患者(当時78歳)が腸管洗浄剤の投与後に死亡した事故について、警視庁捜査1課と目黒署は22日、担当医(42)と、31歳と26歳の元看護師2人の計3人を業務上過失致死容疑で東京地検に書類送検した。

 この事故を巡っては、病院側が医療過誤はなかったとの事故報告書を作成し、遺族側に渡していたことも判明。同課では、報告書を了承するなどした院長(69)ら病院幹部についても、虚偽公文書作成容疑での立件を視野に捜査を進めている。

 調べによると、医師らは同年5月、女性が腸閉そくの症状を訴えていたのに十分調べずに見逃し、大腸の内視鏡検査のため、腸閉そく患者への投与が原則として禁止されている腸管洗浄剤を投与した疑い。

 女性は投与から約14時間後、腸管破裂で死亡した。

 病院側は遺族の訴えを受け、同年6月に「医療事故防止対策委員会」を設置し、遺族に事故報告書を手渡した。この中で病院側は、同剤投与には問題がなかったなどと、医療過誤については否定しているという。

 同病院は「コメントを控えたい」としている。
(読売新聞) - 11月22日14時16分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041122-00000305-yom-soci

筋トレ、栄養指導で介護予防…厚労省がシステム導入へ

来年の介護保険制度改革の柱である「介護予防システム」の概要が固まった。

 要介護高齢者向けに新設される「新予防給付」と、要介護になる前の高齢者に保険料財源を投入して市町村が行う「地域支援事業」(仮称)の二本立てで、総合的な予防システムを構築する。厚生労働省は、同システムの導入で、10年後の要介護認定者数は600万人と、介護予防を行わなかった時より40万人抑制できると見込んでいる。介護予防は、2006―2008年度中に、態勢の整った市町村から順次スタートさせる。

 介護保険に新設される「新予防給付」のメニューは、筋力トレーニング、口腔(こうくう)ケア、栄養指導、転倒予防訓練など。市町村が設置する「地域包括支援センター」(仮称)で、保健師らが対象者の状態と希望に応じ、適切なメニューを組み合わせてプランを立てる。利用者は費用の1割を負担する方向だ。

 対象者は、要介護認定で「要支援」「要介護1」と認定された軽度者で、老化に伴う生活機能の低下などが原因で介護が必要になった人。脳卒中後で状態が不安定な場合や、重い痴呆(ちほう)などは除かれる。選定は、要介護度の判定と併せて、市町村の介護認定審査会が行う。

 対象者は、原則として訪問介護などの介護サービスは利用できない。ただし、現行の介護サービスのうち、デイサービスの一部など予防効果が認められるものは取り入れられる方向だ。

 一方、地域支援事業は、新予防給付とほぼ同じメニューだが、回数や期間は少なくなる。対象者は、介護保険の給付対象ではないが介護が必要になる恐れの強い人で、健康診査などで選定する。やはり、地域包括支援センターで個別のプランを立て、効果の検証も行う。利用者の負担額は、市町村が定める。財源は、介護保険と同様、保険料と公費が半分ずつ。介護保険の給付費の約3%(2006年度事業費で2000億円程度)を投入し、予防のほか、高齢者虐待防止や相談業務も行う。

 軽度の要介護認定者は、制度創設時から2倍以上に増え、今では全認定者数(約390万人=2004年6月末)の半数を占める急増ぶり。給付費膨張に歯止めをかけるため、同省は介護予防を改革の柱に掲げ、2014年度に640万人に達すると予測されている全認定者数を、600万人にまで抑制したい考えだ。
(読売新聞) - 11月22日3時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041122-00000001-yom-soci

2004-11-19

医療ミス重なり?男性死亡 宮崎県警が捜査

 国立病院機構都城病院(宮崎県都城市)で今年9月、手術前に造影剤を飲まされた鹿児島県大隅町の男性(47)の食道から造影剤が体内に漏れ、その後死亡していたことが19日分かった。
 男性は大隅町にある民間の昭南病院で内視鏡による胃の検査を受けた際、誤って食道を傷つけられ、都城病院に転院していた。
 9月30日に都城病院から届け出を受けた都城署は、両病院の医療ミスが重なり男性が死亡した可能性もあるとみて、業務上過失致死容疑などで捜査している。
 都城署などによると、都城病院は食道の傷をふさぐ手術をするため、傷の位置を確認しようと造影剤を飲ませた。男性は敗血症によるショックで死亡したといい、因果関係を調べている。
(共同通信) - 11月19日12時32分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041119-00000091-kyodo-soci

アルツハイマー予防にリンゴ、毎日1個皮ごと食べる

【ワシントン=笹沢教一】毎日1個のリンゴが、アルツハイマー病など痴呆(ちほう)の予防に役立つ可能性がある。こうした実験結果を米コーネル大などの米韓共同チームがまとめた。

 新鮮なものを生のまま皮ごと食べる方が効果が期待できるという。全米化学会の専門誌の来月1日号に掲載される。

 研究チームによると、リンゴには高い抗酸化作用を持つ物質ケルセチンが多く含まれる。抗酸化物質には、アルツハイマー病の進行や脳細胞の老化などから、細胞を守る効果があるとされ、抗酸化力の高いケルセチンが特に注目されている。マウスの脳細胞を過酸化水素にさらした状態でケルセチンの効果を調べた実験では、抗酸化作用が高いとされるビタミンCよりも明確に高い効果が確認された。

 研究チームは「人の体内での働きなどを慎重に分析する必要がある」とする一方、実験結果をもとにした目安として、「1日あたり少なくとも1個食べれば体内の一定量が確保できる」としている。
(読売新聞) - 11月18日18時43分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041118-00000004-yom-int

米で新たにBSE疑い 日本の輸入再開に影響も

【ワシントン=樫山幸夫】米農務省は十八日、米国内であらたにBSE(牛海綿状脳症)感染の疑いのある牛が見つかったと発表した。結果が判明するまで四-七日かかる見通し。感染二例目が確認されれば、最終段階に差し掛かっている対日輸出の再開交渉にも影響を与えそうだ。
 農務省は、確定検査の結果が出ていないことから、発生地、発生頭数などの公表は避けている。この牛は食品として流通していない。
 米国ではBSE発見を機に検査体制を見直し、今年六月から従来に比べ十倍以上多い年間約二十七万頭に検査対象を増やした。短時間で結果が出る簡易検査方式を導入した。このため、これまでにも簡易検査で感染の疑いのある牛が二頭見つかったが、いずれも最終的には「シロ」の結論に落ち着いた。
 
(産経新聞) - 11月19日3時25分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041119-00000021-san-soci

2004-11-18

「一酸化窒素有効」と確認=SARSに新治療法-中国・スウェーデン

 【北京15日時事】中国とスウェーデンの研究者はこのほど、一酸化窒素の吸入が新型肺炎(SARS)感染者の病状を緩和させるなど治療に有効であることを世界で初めて確認した。一酸化窒素がない状態では、SARSウイルスに感染した細胞の90%が死んだのに対し、一酸化窒素を吸入すれば、感染細胞の死ぬ割合は10%にとどまったという。国営新華社通信が15日までに伝えた。 
(時事通信) - 11月15日15時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041115-00000516-jij-int

白血病:日本初の遺伝子治療 筑波大付属病院

 筑波大付属病院(茨城県つくば市)は10日、骨髄移植後に白血病が再発した40代の男性に遺伝子治療をしたと発表した。白血病患者に遺伝子治療が実施されたのは日本では初めて。

 再発白血病の治療では、白血病細胞をなくすために、骨髄提供者の「Tリンパ球」を患者に投与するが、このリンパ球が肝臓などの正常細胞をも攻撃し、副作用が起こる場合がある。

 同病院遺伝子治療グループの長沢俊郎グループ長らは、投与するリンパ球に、特定の薬剤と一緒になると自分自身が破壊されるように働く遺伝子を導入。副作用が現れた場合には、薬剤投与でリンパ球自体をなくす治療法を開発した。

 治療を受けた患者は昨年10月に骨髄移植を受けたが、今年7月に再発、今月2日に遺伝子を組み込んだリンパ球の投与を受けた。現時点で副作用は出ていないという。

 長沢グループ長は「いわば安全弁付きのリンパ球なので、今までより多く投与でき、治療困難な白血病への効果が期待できる」と話している。

 この治療法は02年3月に厚生労働省などから計画の承認を受けた。同年8月、フランスで「免疫不全症患者の治療に使ったところ、一部の患者が白血病を発症した」との報告があったことから、計画を修正して、改めて昨年10月に承認を受けていた。【和泉清充】

毎日新聞 2004年11月10日 19時41分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041111k0000m040040000c.html

医療ミス:点滴ミスで患者死亡 2000万円で遺族と示談--東京女子医大

 東京都新宿区の東京女子医大病院で昨年9月、入院中の埼玉県上福岡市の女性(当時63歳)に点滴をする際、医師が静脈に刺すべき点滴針を誤って動脈に挿入し、死亡させていたことが16日、分かった。同病院は過失を認め遺族に謝罪。今月、2000万円を支払うことで示談が成立した。警視庁牛込署は担当医を業務上過失致死容疑で書類送検する方針。

 関係者によると、女性は食道がんで入院。点滴で栄養補給していた。昨年9月24日午後、医師が首の血管に点滴針を挿入したところ、大量の血液が逆流したため、誤って動脈に挿入したことに気づいたという。医師はすぐに針を抜き止血処置をしたが、女性はすでに窒息状態だったという。女性は約3時間後に出血が原因で死亡した。同病院は翌25日、医療事故として同署に届け出た。

 事故を受け同病院は栄養管理用の点滴針の挿入を首ではなく、ひじの静脈への挿入のみとし、ガイドラインを作成し院内に周知した。【村上尊一】

毎日新聞 2004年11月17日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041117ddm041040098000c.html

理化学研究所:リーダーがデータ操作を指示 再解析し論文

 独立行政法人・理化学研究所の40歳代の研究チームリーダーが99年、統合失調症と遺伝子の関連を探る研究で期待通りの結果が出なかったため、部下に指示してデータの一部を除外し、別のデータを加えて解析をやり直していたことが分かった。再解析で期待通りの結果となり、01年に米国の専門誌に論文が掲載された。国内トップクラスの研究機関での“データ操作”は波紋を広げそうだ。

 遺伝子には人によって塩基1個が別の塩基に置き換わるSNP(スニップ、一塩基多型)と呼ばれる部分があり、病気のなりやすさに関係しているとされる。同研究所脳科学総合研究センターの研究チームは、「IMPA2」と呼ばれる遺伝子で見つけた3カ所のSNPで、統合失調症や感情障害との関連を探った。

 論文によると、統合失調症302人、感情障害205人、症状のない308人が提供した血液から取り出した遺伝子を分析。統合失調症の人は症状のない人に比べ、SNPが3カ所とも別の塩基に置き換わっている割合が高かった。感情障害の人は症状のない人と差がなく、論文は「日本人ではIMPA2は統合失調症に関係している可能性がある」と結論した。

 複数の関係者によると、研究では当初、統合失調症の遺伝子は309人分を解析し、SNPのうち1カ所は症状のない人と差がつかなかった。309人の中には、論文にはない、死亡した患者の脳から取り出した遺伝子31人分が含まれていた。この31人分は、血液からの遺伝子と区別せず、一連の試料として管理されていた。

 99年末に報告を受けたリーダーは、31人分のデータを除き、違う遺伝子を加えて解析するよう指示。部下が、血液から取り出した別の24人分の遺伝子を加えて解析し、3カ所のSNPとも症状のない人と差がついた。

 リーダーは「脳の提供者は血液提供者に比べて年齢が高く、男性が多い。条件の違う遺伝子を解析から外しても問題はなく、外したことを論文に書く必要もない」と説明する。一方で、「最初の解析で差があれば、それで結果を発表した」とも話す。

 医学研究では、解析したデータはすべて明らかにし、除外したデータは理由を明示するのが当然とされる。例えば、新薬の臨床試験で都合の悪いデータを外して解析したことが発覚した場合、国の承認は得られない。

 国の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会の委員を務める岩崎学・成蹊大教授(数理統計学)は「都合の悪い結果が出たからと言って、一部のデータを外してしまうことは許されない。明らかにおかしいデータというなら、外した経緯も論文に書くべきだ。そうしないと、いくらでも都合のいい結果を出せる」と指摘している。【鯨岡秀紀、渡辺暖】

毎日新聞 2004年11月18日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041118k0000m040162000c.html

スギヒラタケ:急性脳症死 新潟で6人目死者

 スギヒラタケを食べた腎障害患者が急性脳症とみられる症状を起こしている問題で、新潟県は17日、新潟市に住む20代の男性が10月23日に死亡したと発表した。同県内の死者は6人となった。このほか、6人が同症の疑いで入院している。【鳴海崇】

毎日新聞 2004年11月17日 19時17分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/news/20041118k0000m040041000c.html

男臭さ:原因物質はアンドロステノン ライオンが特定

 女性だけが不快に感じる男性特有の体臭の原因物質を特定したと、日用品メーカーのライオンが17日発表した。この物質の発生抑制にアンズの種のエキスが有効なことも分かった。同社は、男性用の制汗剤の開発に生かしたいと話している。

 “男臭さ”の原因物質は、男性ホルモンが化学変化してできる「アンドロステノン」。興奮時や緊張時に脇の下などの汗腺から分泌される。思春期から壮年期の男性の分泌量は女性の数十倍になる。「運動部の部室のような汗臭さ」(同社女性社員)がする。

 異性の体臭に悩まされた経験は特に女性に多いため、同社の尾本百合子研究員らは男性特有の原因物質があると考えた。

 男性が多く分泌する物質を20~30歳代の男女各20人にかいでもらったところ、女性だけがアンドロステノンに強い不快感を示すことが分かった。 このにおいをかいだ時の脳波を男女各10人で測定したところ、女性全員から「不快感」や「イライラ感」を示す脳波が検出された。一方、男性で「不快感」を示したのは2人だけで、残り8人は「リラックス」や「リフレッシュ」している状態の脳波を示した。女性がアンドロステノンと一緒に皮脂など他の体臭成分をかぐと、不快感が強まることも判明した。

 尾本さんは「女性にとっては耐え難いにおいだ。一般に女性の方がにおいには敏感だが、男女で感じ方が変わる理由ははっきりしない」と話す。【西川拓】

毎日新聞 2004年11月17日 23時05分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20041118k0000m040133000c.html

アラファト氏は血液凝固症候群=政府「毒殺」重ねて否定-仏紙

 【パリ17日時事】18日付の仏紙ルモンドは、11日に死去したパレスチナ自治政府のアラファト議長の病気に関し、議長の治療に当たった医師の話として、パレスチナでささやかれている毒殺説を否定、播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)だったと報じた。
 同症候群は、通常であればバランスがとれている血液凝固が大きく狂ってしまうもので、当初は微少血管の内部に微細な血栓が多数形成され、早期に進行して出血、その結果死亡に至る。同議長の場合も、DICを伴う血液細胞の変化が容体急変の原因であり、血小板の減少や出血で回復不可能な脳障害を引き起こしたという。
 17日付のカナール・アンシェネ紙は「肝硬変」との医者の話を伝えたが、ルモンド紙によると同病院の医師は「危険が伴うため肝臓の生体組織の採取ができず、厳密な意味で肝硬変と結論付けることはできなかった」と語った。
 また、同病院の医師団は、診断に当たり同議長の過去の病歴に関するデータを要求したにもかかわらず、一切提出されなかったことに不満を示しているという。
 一方、パレスチナ筋によると、同議長の病名の開示を求め、数日中に自治政府の代表団がパリを訪れる予定。同議長の毒殺説に関しては18日、仏政府のコペ報道官が重ねて否定した。 
(時事通信) - 11月18日7時1分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041118-00000197-jij-int

【香港】「新・新型肺炎」か? 児童31人感染1人死亡

香港で、原因不明の呼吸器感染症が発生した。香港明愛医院では今月5日に児童31人が発熱、肺炎と見られたため病院に運ばれた。そのうち、11歳の女児1人が死亡。4人は現在も発熱が続いている。残りの27人は熱も下がり症状が安定しているが、現在も隔離されている。18日付で北京青年報が伝えた。 病院では、感染経路の調査を進めている。現在までのところ、患者の咳やくしゃみで飛び散った唾などによる、飛沫感染だと見られている。最初の患者の痰を培養したところ、肺炎を起こす細菌が発見されたが、その後「原因は細菌ではなく、ウイルス性の肺炎だ」とされている。 ただし専門家は、「新型肺炎SARSの原因となるコロナウイルスは確認されていない。症状は普通のインフルエンザなどと同じ。心配ない」としている。(編集担当:田村まどか)
(サーチナ・中国情報局) - 11月18日10時40分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041118-00000005-scn-int

睡眠不足は肥満のもと=米の大規模調査で確認

【シリコンバレー17日時事】米コロンビア大学の研究者らは、大規模な追跡調査により、睡眠時間が少ないほど肥満になる傾向があることを確認した。睡眠時間が4時間未満の場合、肥満と判断される人の割合は、7~9時間の平均的な睡眠を取る層より73%も高かった。 調査結果はカリフォルニア州でこのほど開催された北米肥満学会の年次総会で発表された。調査は1980年代を通じて、約1万8000人の成人を対象に実施された。 
(時事通信) - 11月18日11時1分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041118-00000221-jij-int