白血病:日本初の遺伝子治療 筑波大付属病院
筑波大付属病院(茨城県つくば市)は10日、骨髄移植後に白血病が再発した40代の男性に遺伝子治療をしたと発表した。白血病患者に遺伝子治療が実施されたのは日本では初めて。
再発白血病の治療では、白血病細胞をなくすために、骨髄提供者の「Tリンパ球」を患者に投与するが、このリンパ球が肝臓などの正常細胞をも攻撃し、副作用が起こる場合がある。
同病院遺伝子治療グループの長沢俊郎グループ長らは、投与するリンパ球に、特定の薬剤と一緒になると自分自身が破壊されるように働く遺伝子を導入。副作用が現れた場合には、薬剤投与でリンパ球自体をなくす治療法を開発した。
治療を受けた患者は昨年10月に骨髄移植を受けたが、今年7月に再発、今月2日に遺伝子を組み込んだリンパ球の投与を受けた。現時点で副作用は出ていないという。
長沢グループ長は「いわば安全弁付きのリンパ球なので、今までより多く投与でき、治療困難な白血病への効果が期待できる」と話している。
この治療法は02年3月に厚生労働省などから計画の承認を受けた。同年8月、フランスで「免疫不全症患者の治療に使ったところ、一部の患者が白血病を発症した」との報告があったことから、計画を修正して、改めて昨年10月に承認を受けていた。【和泉清充】
毎日新聞 2004年11月10日 19時41分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041111k0000m040040000c.html
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home